マーケティングなんて苦手だから伝えること #3
このお話は、あなたと私に向けて伝える頭の整理日記です。
「伝えることが苦手な人」
「称賛や注目される事が苦手な人」
「マーケティング初心者」
そのような方にあてたマーケティングと伝える力のお話です。
本日はこのようなことをお伝えしたいと思っています。
- 恋は盲目。誰と手を繋ぐつもり?
- 繋いでもらえる自分「わたしはだ〜れ?」
- 考える8割、表現する2割
前回は、マーケティングや人を動かす上で陥りがちなマインドブロックを壊す話でした。
「謙虚すぎたら損するで、でも嘘はいかん」そんな話に興味がある方はこちらをご覧ください。
今日こそ、マーケティングのテクニックを!そう考えていた私ですが今回も考え方のお話です。
ここをまとめておかないと「目の前に落とし穴があることを知っているのに教えないやつ」になってしまいます。
「先に言っとけよ!」
「おまえ、本当は知ってただろ?」
「言って!頼むから、私なんか悪いことした?」
そんなふうに言われたくはありません・・
なので、今回はマーケティングの前提として理解しておきたい考え方を伝えるお話になっています。
「伝える技術」を頭の中で整理するにあたっては以下の名著を主に参考にさせていただいております。
- ジョーナ・バーガー著「一瞬で人の心を変える伝え方の魔術」
- デール・カーネギー著「人を動かす」
- 大橋一慶著「セールスコピー大全」「ポチらせる文章術」
- 鹿毛康司著「心が分かるとモノが売れる」
それでは本題に入りろうと思います。
恋は盲目。誰と手を繋ぐつもり?
「恋は盲目」
この言葉聞いたことはあるでしょうか、みなさん一心不乱に誰かを好きになったことはあるでしょうか?
もしそう言う経験をお持ちなら思い出してみてください。
そんなのないよ、と言う方がいたら過去に夢中になったことを思い浮かべてみてください。
或いは・・
寝る間や食べる間すらも惜しんで熱中する。
私は、中学生の頃、ファイナルファンタジー6を食べる間も惜しんで7時間ぶっ通しでやったことを思い出しました。
恋の話じゃないんですね・・という点はおいといて
あなたはいかがでしょうか?
誰しもこういった経験はあるものです。そうして、こんな経験に共通していえること。
それは「周りが見えなくなる」ことではないでしょうか。
たとえば、周りからこんなことを言われます。
「あの人なんて高嶺の花もいいところだよ」
「いやいや、やめとけよ、お前とアイツじゃ全然あわないよ」
「う〜ん、あんまりいい結果にならないと思うなぁ」
「〇〇なんてやめて早く宿題しなさい!」
「もうご飯の時間だよ、早く降りてきなさい!」
・・こんなふうに言われたとしても正直なところそんなことはお構いなしです。
振られるか、諦めるか、或いは有無を言わさない怒りの形相が止めに来るまで止めることはありません。
それくらいに自分の心は、周りの意見を全く聞かなくなり、他人の意見は通らなくなります。
好きや夢中はゴールではない
こんなん「マーケティングに関係ないでしょ」と言われるかもしれません。私も正直この話を自分に納得させるのに時間がかかりました。
・・しかしです。
マーケティングとは、人と繋がり、人を動かす方法だと私は解釈しています。
そこにあるのは・・・
自分
相手
二者を繋げる方法(関係)
の3つに分けることができます。
- 恋焦がれるほど好きな相手
- 無心で熱中するほど好きなこと
そんなものであればたとえそれで失敗したとしても、「好きであることが目的」のようなものなので、たとえ悲しくてもそんなに後悔はありません。
でも、マーケティングのゴールは相手を好きになることではありませんし、相手に夢中になることでもありません。
『自分のギブにより、相手の協力を得ること』です。
そうして、協力が形を変えたものがお金といえます。
そう考えると好きや夢中だけでいいのかい?という考えが頭をよぎります。
『ゴールは好きになることじゃない、協力を得ることがゴール』と考えるようにしたら工夫の余地は確かに拡がります。
だって、自分、相手、繋がり方、この三つの要素があるのなら「相手」と「繋がり方」は変えることができるからです。
ところが、「恋は盲目」状態では変えることは困難です。
・・実はこの視点こそが私がマーケティングをする上で、捨てることなく持ち続けたいと考える認識です。
自分をがんじがらめにしない
「人を動かす」の著者デール・カーネギーさんはこう仰ってます。
人間は理性と感情の狭間で揺れ動きながらも、残念ながら最終的な決断や行動は感情によって大きく左右させられているものである。
つまりは「恋は盲目」になってしまいがち、というわけです。
大抵の人は、誰かに何かを売る、と心決めた時は案外モチベーションが高いものです。当然成功することを夢見ています。
そのように考えている時は、成功者の言葉や経験ばかり無意識に集めてしまうものです。
自分が信じていることを裏付ける情報ばかりを探す行為は、心理学で「確証バイアス」と呼ばれます。
バイアスというのは「かたより」という意味です。この場合、「偏った見方・考え方・行動」といった意味合いです。
確たる証拠をゲットして安心したい、というのは当然の心理ですよね。
・・とはいえ、自分の都合の良い情報が検索しやすい世の中である、というのが現代の環境のワナとも言えます。
さて、自分が作ったプロダクトを誰にどんな方法で売るのか「心が成功を夢みてこれこそ最善!」
・・そうひとたび先入観を持ったとします。
そうして感情のままにマーケティングをするとどうなるでしょう。結果は明らかで、自らをがんじがらめに縛ってしまいます。
- 取るべき方法を固定する
- 見るべき対象以外を見なくなる
これでは、好きであること、夢中であることがゴールになっているのと同じで、協力を引き出すことを自ら難しくしています。
これは、手に入れたい結果ではありません。
だからこそ恋は盲目にならない。つまり・・
- 確証バイアスに囚われない
- 相手、繋がり方には柔軟性を持たせる
- 好き・夢中ではなく協力をゴールにする
これらを深く理解することが大切です。
もちろん、好き、夢中は自分を動かすモチベーションやエネルギーになります。
ここは活かしつつ、とはいえ「ふと空から自分を眺める」そんな客観的な視点で自らを振り返る機会を持つ。
これが人を動かす上で大切なふるまいといえるのではないでしょうか。
繋いでもらえる自分「わたしはだ~れ?」
自分を深く、深く掘り進める
さて、相手と繋がり方に柔軟性を持たせる、といったものの、自分や自分が作ったプロダクトに工夫の余地はないのでしょうか?
もちろん、そんなことはありません。
販売代行や広告販売などのアフィリエイトなら取り扱う商品を変えることで工夫できます。
自分×商品=新しい商品・価値
ということです。
・・それでは自分は?
自分はそんなかんたんに変えられないよ、そういう声が聞こえてきそうです。
確かに、知識や経験、スキルの山を築くのは大変です。ローマは一日にして成らず、一朝一夕にはいきません。
ところが、相手から興味を持たれ、近づいてもらうのはなにも高い山である必要はありません。
深い深い穴を掘る、というのも一つの答えです。
「火山の火口はどうなっているんだろう」
「井戸の下へ行ってみたいな」
「洞窟探検してみようぜ」
これはこれで興味を引くものです。
要するに、自分が確かに持っているけれども、
- どうでもいいと思っていた事柄
- 忘れたいと思っていた恥ずかしい思い出
- 忙しすぎて忘れていた昔の思い出
そんなものを掘り起こしてみる。
それがそのまま相手にとって宝探しの洞窟探検に早変わりするわけです。
あなたは、誰かにとって必要なもの
「いやいや、私の過去にそんな宝は埋まってないよ」
・・そうでしょうか?
人の認知には限界があります。ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンさんも著書で仰ってます。
人は大昔より協力し互いを補完しあい生きてきました。
誰かにできないことを自分がする。そうした協力関係により大きな成果や繁栄に繋がったわけです。
それは逆説的に相手のことをすべて理解することはできないということです。
「あなたについて、あなたの人生分、私より先輩なんだよ」
そんなことを言ってくれた人がいました。
あなた以上にあなたという存在を知っている人はいない、と言いたいわけです。
もちろん、価値観は人それぞれです。
大切にとっておいたものを捨てられてしまった、そんな経験は誰しもあるのではないでしょうか。
自分が大切だと思っているものが、相手にとって大切であるとは限らない。掘り返したものがやっぱりガラクタだという場合もあるでしょう。
ところが、こうもいえます。
自分にとって取るに足らないものであっても、相手にとっては宝物である。
中古屋で見つけた古びたレコードの如く、とても大切なものであることもありえるわけです。
だから、喜怒哀楽、酸いも甘いも相手にとっての宝になりうる、とそう解釈して自分を掘り進める。
認知には限界がある以上、自分という存在は間違いなく他者とは違いうる、そうしてそれが相手と繋がる宝になります。
そうして、そうする事が他の誰にもない明確に差別化された自分を作ります。
相手にとっての〇〇になる
同時にそれは求める相手からみたら・・
とてもはっきりと、
とてもわかりやすく、
とても探しやすい、
そんな存在にもなるわけです。
みんながみんな最先端の流行の髪型。
その中で俺カッコいい、と自己満足で行くのか。
1人だけ五厘刈りの坊主。
・・だけどタワシのような手触りを求めて触りにくるクラスのマドンナがいる、その子のための選択をするのか。
これは極端なたとえですがそういうことです。
「相手にとっての何者かになる」
そのためにも、自分と向き合って、自分を深く掘り進める。そんな時間を作ることはとても価値のあることです。
考える8割、表現する2割
さて、いかがしょうか。私にとっては「地に足をつける」ためにちょうどいい頭の整理になりました。
あなたにとってもなにか価値を見出せたなら幸いです。
ここまでお伝えしてきたことは・・
『まだ見ぬ相手に想いを馳せる』
『そこに在る自分に想いを馳せる』
『どうやって手を繋ごうか思案する』
そういったことです。ここで大橋一慶さんの言葉をお借りします。
コピーライティングとは・・
- 書くことや表現することではない。考えること
- 「うわぁ、こコレめっちゃ気になる!」と反応する提案を考えること
- 重要性で言えば、考える8割、表現2割
ここまでお付き合いいただけたあなたなら、この言葉がどれほど、本質的で、核心的か感じ取れるのではないでしょうか。
発作的、衝動的、盲目的に行動することが功を奏することはもちろんありますが、私たちは生きるか死ぬかの瀬戸際で生きているわけではありません。
・・だからこそ考える。
これがなにより人を動かす力になる、そう思います。
これでようやっとマーケティングのスタート地点に立てた気がします。
2回目からずいぶん整理に時間がかかりました。
とはいえ、物事の本質を理解するため、スタート地点に立つための考える時間と思えば、後悔はまったくありません。
考える8割ですね。
・・というわけでここから学びと行動を加速させていこうと思います。
ここまでお付き合いくださいましてありがとうございます。
私の『マーケティングなんて苦手だから伝えること』
共感いただける部分があれば、Twitterもフォロー頂けたなら幸いです。
木陰キャンプ|よしやす
https://twitter.com/yoshiyasu_ko
マーケティングや伝える力を通じてあなたへ「じぶんらしく」を実践する方法をお伝えできることと思います。
それではまた、次回お会いしましょう。
まとめ
- 人は夢中になると、周りが見えなくなる。
- マーケティングは、好きや夢中がゴールではない。
- 自分のギブにより、相手の協力を得ることがゴール。
- 加えて、人の決断や行動は感情に左右される。
- だから、確証バイアスに囚われない、相手・繋がり方に柔軟性を持たせる。好き・夢中ではなく協力をゴールにすることが大切。
- 自分・相手・繋がり方の3点に柔軟性をつくる。
- 自分にあるものを理解する。
- 自分にとって取るに足らないものであっても、相手にとっては宝物。
- 相手にとっての何者かになる、ことが重要。
- 人を動かすということは、考える8割、表現する2割