マーケティングをする時のマインドブロック
マーケティングなんて苦手だから伝えること #2です。
このお話は、あなたと私に向けて伝える頭の整理日記です。
「伝えることが苦手な人」
「称賛や注目される事が苦手な人」
「マーケティング初心者」
そのような方にあてたマーケティングと伝える力のお話です。
ちなみに私はぜんぶ当てはまります。
前回のお話はこちらにありますので、気になった方はご覧いただいてもいいかもしれません。
なぜ、マーケティングが必要だと考えたのかキッカケを知ることができます。
「伝える技術」を頭の中で整理するにあたっては以下の名著を主に参考にさせていただいております。
- ジョーナ・バーガー著「一瞬で人の心を変える伝え方の魔術」
- デール・カーネギー著「人を動かす」
- 大橋一慶著「セールスコピー大全」「ポチらせる文章術」
- 鹿毛康司著「心が分かるとモノが売れる」
さて、今回のお話の本題です。私はいざ・・
「マーケティングを勉強したるで!」
「人を動かせるようになる!」
と一念発起してもどうしても深層心理でぶち当たる心の壁があります。マインドブロックとでも言えばいいでしょうか。
それは・・
「〇〇の良さは、きっと誰かが気づいてくれる」
「〇〇なんて、目立っていい存在じゃない」
といった考えです。〇〇には「わたし」であったり、「モノの名前」が入ります。
たとえばこんな具合です。
「こんなにいいモノなんだ、きっと良さがわかる人が買ってくれるさ」
「私のところに来てくれる王子様がきっとどこかにいるはずよ」
「私の作ったモノなんてまだまだなところも多いし、そんな大きなアピールするもんじゃない」
「私はみんなの前に出られるような立派な人間じゃない」
「私だけ目立ったら不公平だ。みんなにもスポットライトを当てなきゃフェアじゃない」
そんな感じです。
あなたはどうでしょうか?
『良いものではあるんだよ、でも人様の前にでるような立派なもんでもない。でもいつかきっと良さをわかってくれる人がいるさ、信じて待とう』
そんな意識が私の中にはあります。
謙虚、公平といえば聴こえは良いですが、多分このマインドブロックがある限り私はマーケティングを、人を動かすことを失敗し続けると思います。
だからまずはマーケティングを学ぶ上で、このマインドブロックを崩していくことがはじめの一歩なのでは、とそう思います。
・・ということで今回は、マインドブロックを外す二つの思考と、そこから得られるひとつの気付きについてお話します。
さあ、心の氷を一つずつ溶かしていきましょう。
スポットライトは当てなきゃいけない
安全であること、承認されたいと願うこと
私は、娘の保育園の学芸会では、娘がスポットライトを浴びるのを心待ちにしています。
実際には光が当たらないことはありません。
すべての子になにかしらの役回りが与えられ、セリフがあたり、自分が主人公になるチャンスを迎えます。
もしも、子供になんのセリフも当たらなかったら多分怒るし、不快になるし、悲しくなるでしょう。
そうしてもうひとつ。
私は、娘が横断歩道を渡るときに必ず手を挙げるのを見て、いつも感心しそして安心します。
なぜなら、小さな子供が手を上げ姿を大きくみせることで、車を運転するドライバーからよく見えるようになるからです。
もちろん、信号があり交通ルールも整備されています。
でももしも手を上げていなかったとしたら、座高の高いトラックやバスの運転席から娘は見えているのか?などとやはり心配するでしょう。
さて、このような・・
- スポットライトが当ってほしい、脚光を浴びたい
- 何が起きるか不安、だから安心したい
・・という気持ちは人がもつ根源的な欲求でもあります。
感覚的に理解できるところでもあるのですが・・心理学者のアブラハム・マズローさんの欲求5段階説においても、「安全」や「承認」の欲求が人の求めるものであることを説いておられます。
また、脳の活動を見ても、「ステータス」や「不確実性」が人の報酬回路と密接に結びついていることが分かっています。(デイビッド・ロック著最高の脳で働く方法)
さて、ここで問題です。このとても自然な要求、当然あって欲しいと思う気持ち、これは受け身なままで得られるものなのでしょうか?
そうして、自分自身、愛する子供、自分のプロダクト(商品)は「何も工夫せず」ともスポットライトが当たるものなのでしょうか?
- 保育園の学芸会のように必ず役が回ってくる。
- ドライバーが周囲に気を配って気づいてくれる。
・・残念ですがそんなことはないようです。
身近にある情報は膨大に・・光を当てよう
2006年と少し以前のデータですが、総務省にて「選択可能情報量」の推移が調査されたことがありました。
いわゆる触れることのできる「身近にある情報」の数です。
その調査によるとその数は10年間でおよそ530倍に膨れ上がったそうです。言わずもがな、インターネットの普及がその要因です。
「昔でそんなんだったら今はもっとヤバいじゃん」
直感的にそう感じました。そうして同時にこうも感じました。
- 1人だったら遠くからでもすぐわかる。でも530人いたらどうだろう・・?
- 一つだったらすぐ見つかる。でも530個あるワゴンセールの中から一つ探せと言われたらどうでしよう?
私が探す方だったとしても「もうちょい特徴ない?」と言いたくなるものです。
「こんな山盛りのワゴンの中から見つける手間考えたら、ちょっと見てくれは悪いけどこっちの大根でいいわ!」
大根はさておき、こんなことは忙しない現代ではおおいにありえます。
さて、あなたはどう感じられたでしょう?
暗闇で探す相手のために、ライトを当てることは案外自然なことではないでしょうか。私はそう思います。
情報。受けとるものから取りに行くものへ
人々が豊かになるにつれ、世帯当たりのモノの所有量は30万個とも言われています。また一か月に流れるCMは3,000種類にも及ぶそうです。
こんなにモノや情報に溢れた世界では、スポットライトを当てないというのは「暗闇で手探りでモノを探す」のとなんら変わりがありません。
加えて、情報の取得方法も変化しています。
昔は、新聞や雑誌、テレビなどからメディアの情報を得ることが一般的でした。与えられるままに受け取るという点で受動的です。
ところが今はあらゆる情報があるがゆえに、検索してほしい情報を能動的に取りに行くことができるようになっています。
これは、上手に伝えることができれば、探す人が多い分見つけてもらいやすいということです。
同時に、伝えることを放棄した人は、相対的に見つけられにくくなるということでもあります。
たとえば、
幸せを運んでくれるあしながおじさんがいたとしても・・私を見つける前に、私に似ている別の人を「検索」してしまう。
そんな可能性もあるということです。
必要以上の傲慢さは人から嫌われますが、あなたがもしも「謙虚」で「公平」を重んじて、あえて暗闇の中に身をひいているのであれば、今の状況を再認識してもいいかもしれません。
公平の線引きがあるとしたら、もしかしたら随分あなたにとって不公平な位置に置いているのかもしれません。
人は得てして『自分や身内には厳しい』ものです。
友達には「まあまあ気にすんな、次があるさ」と励ますのに、自分には「なんであんな失敗したんだ、私のバカバカ」となる人は周りにも結構多いです。
つまり、友達に言い聞かせるように・・
「もうちょいアピールしたほうがいいぜ!外から見るとぜんぜん目立ってないからさ」
そういって励ましてあげても罰は当たらないということです。
それくらいがちょうどいい塩梅なのではないでしょうか。
大切なこと。嘘をついてはいけない。
さて、ここでもうひとつ大切なことがわかります。
マーケティング。
これは人やモノを誰かに・・
- 見つけてもらう工夫
- 求めている人と繋がる工夫
だともいえそうです。
そういう意味では、婚活サイトやマッチングアプリと本質的には近いと感じるところです。
「転職したらマーケティングのいい勉強になるんじゃないかな」と勝手に思っているんですが、伝えたいのは「転職したい!」ではありません。
伝えたいのは、
『嘘はいけない』
ということです。それはそうです。
- 手に取ったものが不良品だった。
- お付き合いしてみたらプロフィールはデタラメだった。
これはガッカリだし、憤慨ものです。二度と買おうとは思わないし、お付き合いも短命に終わることでしょう。
それってお互いに幸せなことでしょうか?
時間もお金も、なにより気持ちが無駄になります。
そうしてなにより、伝える、届ける、繋がる、結びつける、といった本質から随分離れています。
「セールスコピー大全」内で、大橋一慶さんもこのように仰っています。
勘違いしないで。セールコピーはウソをつく技術ではない。どんな商品でもそれを強く求める人はどこかにいる。
そういった人を探し、彼らを動かす提案を考え、それを魅力的に語る技術がセールスコピー。
ウソにまみれた文章で売る方法ではなく、欲しい人へ欲しいものを売る方法。
まさしくその通りだと感じます。マーケティングは決して、嘘をついて相手に売り込む技術ではないということです。
あくまでお互いに幸せな未来が実現できるための橋渡し、心地よい繋がりをつくること、それが忘れてはならない考えであり戒めです。
一期一会の関係では、素晴らしい人間関係も、継続性のある経営もできませんしね。
なにより、SNSの発達した現代においては、そんな利己的で、打算的な行為はすぐに筒抜けになります。常に等身大であることを心がけたいものです。
マーケティングの心の氷は溶けましたか?
さて、あなたの心の氷、マインドブロックは溶けた(解けた)でしょうか?
溶けすぎて「がんがん、誇張してやるぜ!!」とならないように線引きもしたつもりです。
私はこうしてアウトプットする中で一歩を踏み出す勇気を得られました。あなたもそうなっていれば私にとってもとても喜ばしいことです。
私が私を納得させ行動を起こさせる頭の整理日記、今回はひとまずここまでです。
最後に、ここまで書いて思ったのは、「自分をもっと伝えていかないといかんな」ということですね。
・・ということで、私の『マーケティングなんて苦手だから伝えること』共感いただける部分があれば、Twitterもフォロー頂けたなら幸いです。
木陰キャンプ|よしやす
https://twitter.com/yoshiyasu_ko
マーケティングや伝える力を通じてあなたへ「じぶんらしく」を実践する方法をお伝えできることと思います。
さて、こんどこそ以上です。
次回もまたマーケティングや伝える力、一緒に試行錯誤していけることを願っています。
まとめ
- マーケティングや伝える力をつけるはじめの一歩は『マーケティングをしてはならない』というマインドブロックを取り除くこと。
- 人が触れることのできる情報量は530倍に増加。何の工夫もしなければ見つけてもらうことは難しい時代。
- だから、自分や自分のプロダクトにスポットライトを当てることは普通のこと。
- 『情報』受け取るものから、取りに行くものに変化している。
- 伝える努力をしている人は見つけられ、しない人は相対的に見つけられなくなる。
- 自分に厳しくなりすぎず、自分に光を当てるくらいがちょうどいい塩梅。
- マーケティングにおける大切なこと。それは嘘をつかない。
- 本質は、伝える、届ける、繋がる、結びつける、決して誇張したり嘘をつくことではない。
- 自分と相手が幸せな未来を実現するための橋渡し、心地よい繋がりをつくることが大切。