知る力

自分を知るための方法。自己理解を深め人生を自分の声で歌う。

自分を知る五つのパーソナリティ特性

やあ、おはよう。今日はどうしたんだい?

「いや、すまない。呼び出して。自分を知るってどうすればいいのかな、と思ってね」

ああ、そのことか。そうだね、僕の経験からすれば自分を知りたいって思う時はさ。何かに悩んでいる時さ。どうだい?

「・・まあ、そうだね」

ということはだ。自分の心の中でもんもんと考えてるわけだ。
そういう心の迷路に迷い込みそうな時は、科学的に、客観的に自分を教えてくれるもんに頼るのがいい。

「なんでだい?」

うーん、俺は最強だ!もう魔王も倒せる!と息巻いてるやつのレベルを見たらLV25だったら「こいつアホだな」と思うだろ。

まずは冷静にさせて、それから現実を知らせなきゃそう思うだろ?人間ひとりで生きてるわけじゃないからね。

ちなみに僕は逆さ!レベルが高くなっても怖くて魔王に挑めない方さ。どっちも大概だね。

「いや、まあそれはいいんだけどね。で、そんな自分を知る方法ってのはあるのかい?」

ああ、すまない。こんなことで400文字も使ってしまったね。

さて、客観的に自分を知る意義ってのを少し見い出せたところで、君の人格や、個性、性格みたいなもんをどうにか計ってみようか。

ここではそういったものを一括りに「パーソナリティ」って呼ぶことにするよ。

人の特徴や行動をたくさん観察してるとね。さまざまなパーソナリティに基づいていることがわかるんだ。それをね、何十年も前からたくさんの学者さんが調べているんだ。

そうして、たくさん調べた結果、人には五つの大きなパーソナリティを見つけることができたんだ。それがこれさ。

❶外向性
❷神経質傾向
❸誠実性
❹調和性
❺開放性
(高い-やや高い-やや低い-低い等で判定)

通称「ビッグ5」と呼ばれている。

人はこの5つのパーソナリティの高低の度合いとその組み合わせで表現できる、そうだぜ。まあものは試しさ。話が終わった後でもいい、やってみるといいさ。

調べるといくらでも測定サイトは見つかるんだけどね。「ニューカッスル・パーソナリティ評定尺度」という方法を忠実に採用しているサイトを載せておくよ。

5つくらい見比べてみたけど、書いている内容がとても丁寧だったよ。紙とペンは必要だけどここがいいと思うね。

「とても丁寧って?」

そうだね。いい質問だ、ここは大切さ。

正確に良いも悪いもない。どんな環境に身を置くか。

たとえば、誠実性ってやつはどう考えても高い方が良さそうだろ?勤勉で真面目、よく考え、自分をコントロールすることが得意そうだ。

「そうだね、高い方が良さそうだね」

ところがそうでもないのさ。
「よく考えて行動する」ってやつの反対は、「衝動的で考えず行動する」ってことさ。

【問題】
生きるか死ぬかの瀬戸際で、目の前に唯一の食べ物がありました。

さて、生き残ったのはどっちでしょう?

答えは、「衝動的で考えず行動する」方さ。

もうひとりは、自分がとった後のことが頭をよぎって一瞬躊躇してしまった。

これはどっちが良いとか、悪いとかそういう話じゃないんだ。
人がどんな時代、どんな環境に生まれ、どんな社会環境に身を置くかで、良くも悪くもなる。

生死の判断をしない環境なら逆の方が良さそうだろ、そういう話さ。

だからね。評価結果をネガティブに表現するところは除けといたのさ。解釈が違うんじゃないの?と思うからね。

一生を通じて安定してみられる特徴がわかるということ。

さて、ビッグ5のいいところはまだある。
それはね、調査結果から10年経ってもこの傾向は概ね変わらないってことさ。昔と今の結果に相関ありってやつさ。

人の性格は50%は遺伝だというけれどそれでも傾向は変わらないんだ。そういう一生を通じて安定してみられる特徴を把握できるのは大事なことだよ。

「それがなんで大事なの?」

人生っていう超長期的な計画に織り込むことができるからさ。

環境やモチベーションの変化に結果が左右されていたらそれは叶わないだろ。チャンネルを変える度やってる朝の星座占いレベルで信用ならないよ。

たくさんある人生の大切な選択や判断において、本質的な自分を知っているってのは、次に自分を活かすってことに繋がるのさ。

君が、魔法使いになりたいとするだろ。でも、いざ修行を始めることになって、どんなに修行しても「知力」のパラメータはそんなに上がりそうにないことがわかった。

それでも修行するかい?

「情熱次第かな」

もちろんするなとは言わない。でもこれも考えて欲しい。
人生は有限で、ゲームにかけられる時間も限られている。

だとしたら、戦士になろうとか、情熱も捨てないまでも魔法も使える魔法戦士になろうと思うのも悪くないだろ。

よしんば、君の情熱がおさえきれず、魔法使いを選んだとする。それでもいい。

なぜなら、「知力」が低いだろうことがわかっているからさ。

君はきっと知力が低いなりの工夫をするだろうさ。
君はきっと知力の無さを補う努力をするはずさ。

まあ多少険しいとは思うけどね。それがきっと「君らしさ」ってやつになるだろうさ。

いずれの選択においても、パーソナリティを知る、自分を知るってことは、自分で考えて、選択して、判断するってことを助けてくれるんだ。

それはつまりね。

『自分の人生を自分の声で歌う』ってことさ。

これは僕の言葉ではないけれど、とても心に響く言葉だね。

自分の声で歌うために自分を知る。

大事なのはね。自分を知る。そしてそれにどう立ち向かうかを決めることさ。

「私は誠実性が低いから〇〇のことなんて考えない」とか性格のせいにすることじゃ決してない。

5つのパーソナリティが全て被る人だって、確率的には1000人に一人はいるんだぜ。だとしたら、日本には似たようなパーソナリティを持つ人が、自分の他にも12万人はいるわけだ。

でも、それぞれに異なる人生を歩んでいるだろうなってことはかんたんに想像できる。人それぞれのストーリーがあるんだ。

だからね。自分の声で歌うために自分を知る。これが重要なんだ。そしてそれができるのは今日紹介した方法さ。

さて、自分を知る方法、試して見る気になったかい?

「そうだね、何はともあれやってみるよ」

そりゃいい、そのうち君の歌を君の声で聴かせてくれよな。

「そうだね、そうできるようがんばってみるよ」

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