神頼み、一念発起、年始の目標を決める
どうせ目標を立てるなら、達成したいものですよね。でも、低い目標を立てたところで「そんな目標できて当たり前やん」という声を聞きそうでなんだか嫌です。
でも、脳神経科学的にパフォーマンスを発揮できる目標の作り方がわかればただ漠然と作っていた目標も意味を持たせる事ができるようになります。
今回はサボりがちな私が自分を動かすために目標をどのように立てるのか、そういった考え方のお話です。
さて、話変わりますけど年始ですね。一年の計は元旦にあり、と言いますし、ここぞとばかりに神頼みする、一念発起する、年始の目標を立てる、ということに終始する時期です。
私自身は、目標の必要さも理解してはいるものの一年の計は習慣にあり、なんて思っており、元旦も365日分の1日だし日々習慣こそ大切と年始の目標らしいものはまだ立ててません。
とはいえ、年始だけではなく、会社でも半期のパフォーマンス評価のため目標管理制度を採用していることもあり、目標を一概に無視できないので困ってもいます。
今回は「脳の働き」的にどんな目標が良いのか、そう言ったことを自分のため、娘のために、話聞かせるつもりで進めていきたいと思います。
目標は見えない報酬
目標はどうやって立てる?
さて、目標とは一体どのように立てるのが良いのでしょうか。
結論としては、『がんばれば手に入ると感じられる』ように立てる、というのが良い目標といえます。
そんなものどこでも言ってるよ、という声が聞こえそうですね(笑
とはいえ、なぜそうなのか?と言及されることはあまりありません。人は根拠となる証拠がないとなかなか動くのが遅れるなので、そこに触れたいと思っています。
がんばれば手に入る、この場合の「手に入る」とはいわゆる「報酬」「お宝」「ご褒美」そういう興味の対象になり、満足するものです。
さて、脳が報酬を得るとどうなるのでしょう?
3択です。
- 「うわぁ、最高だった、もう満足やー」
- 「うぉー、最高だ、もっと寄越せ!」
- 「とても満足だ。次は他の人に授けなさい」
❸みたいな心の広い人間もありかもしれませんが、実際は❷です。とはいえ、❸ではないと自分を卑下する必要は全くありません。
『危険を最小化し、報酬を最大化せよ』
というのが脳の組織化原理だと言われています。平たくいうと、生きるためにそうプログラムされているということです。
私は他人の幸せは、自分の幸せの上に成り立つと考えています。娘にも口酸っぱく言っていますね。❸をする前に「まず自分のこと!」ってシンプルに伝えることが多いかもしれません。
生き抜くことを目的だと考えるなら「報酬よこせ」と求めるのはごくごく自然な反応です。ご褒美ってもらえたらもう一回欲しくなりますしね。
実際に一回満足すると、次からは「〇〇をやったらご褒美もらえる」という意識に変わります。そうしてその期待感がやる気の原動力になります。
「〇〇したら手に入ったもの」という認識から「〇〇すれば手に入るもの」へ認識が変わり、行動するモチベーションに繋がるためです。
つまり、目標を立てる目的が、やる気やモチベーションだというのであれば、手に入ると感じられるところに目標を置くことが大切だということです。
興味の対象を見つけた時・・・
脳内では「〇〇すれば」に当たる興味の対象や報酬のきっかけを見つけた時に、集中力を高め、パフォーマンスを向上させるドーパミンが放射されます。これによって成果が上がる行動ができるようになるわけです。
ちなみに最高に集中できる脳の覚醒状態を「スイートスポット」というそうです。この状態を「フロー体験」とか「ゾーンに入る」とも表現されています。(デイビッド・ロック著「最高の脳で働く方法」)
悪い目標=届かない目標
悪い目標の条件
効果的な目標の立て方がみえたところで、悪い目標の条件も見えてきたのではないでしょうか。
例えば、
- 難易度が高すぎる目標
- 他人から与えられた目標
- 見通しが立たない目標
- 理解できず立てる目標
などの目標は、
- がんばっても手に入らない
- がんばるモチベーションになりにくい
- がんばっても手に入るかわからない
- がんばり方がわからない
のであまりいい目標とはいえないのではないでしょうか?
自分の能力を発揮する。つまり、自分ががんばることで目標に到達できたり報酬を得ることができる。そういった目標が自分を動かす上で必要です。
人を動かすという点ではこちらも共通点が多く参考になります。
それにしても、私はよく会社の方針そのままに、或いは上司の期待そのままに半期の目標を立て、自分としてはどうしたいのかわからないまま目標を立てていました。
自分の目標ではありませんので、モチベーションは上がりませんし、上司、会社の言いなりの内容なので、腹落ちも不十分、どうがんばればいいのか理解できていませんでした。
会社の方針に沿うことは決して悪いことではありませんが、そこに自分はあるのかい?と、そういうことです。過去の自分の目標の立て方には考えさせられますね・・。
さて、いかがでしょうか?目標の立て方を少し頭の中にイメージすることはできたでしょうか。
興味を持てる目標にする、手の届く目標にする、そんなことだけで自分を動かすモチベーションを作ることができます。
しかもメリットはこれだけではありません。ここではお話しきれなかった目標のメリットもあります。それはまた次回にでもお話しできればと思います。
どうせ、立てる目標なら、自分を動かし、自分が成長できる、自分のための目標を立てることは、他人に合わせた目標を立てるよりもよほど良いことではないでしょうか?
最後にまとめです。
まとめ
- 脳の働きを意識した目標の立て方がある。
- 目標は、見えない報酬である。
- がんばれば手に入る目標が良い目標。
- 手に入ると感じられるところに目標を置くことで、集中力を高め、モチベーションがアップする。
- 難易度が高い、他人に与えられた目標など、自分の能力を発揮できない目標はいい目標とはいえない。
- 自分を動かし、自分が成長できる、自分のための目標を立てることが大切。